卒論・修論の質を高める!生成 AI 活用講座

はじめに

この講座では、卒業論文・修士論文の作成に取り組む皆さんに向けて、研究活動をより深く掘り下げ、学びを深化させる生成 AI の活用術を解説します。特に、高性能 AI モデル Google Gemini と、論文や研究資料などの分析が得意な AI リサーチアシスタントツール NotebookLM を中心に、具体的な活用方法を深掘りしていきます。

文献調査、研究計画、実験、執筆、発表準備といった各段階における生成 AI の活用を通して、表層的な効率化に留まらない、より深い理解と洞察を得るための具体的な方法をお伝えします。AI を単なる作業効率化ツールとしてではなく、皆さんの学びを深め、研究の本質に迫るための強力なパートナーとして活用するための知識とスキルが習得できます。

本講座を通して、皆さんが生成 AI を最大限に活用し、卒論・修論の研究をより深く、実りあるものにすることを願っています。

この講座の音声概要

やまラボ内で実施したこの講座の録音データを NotebookLM に読み込み、主要なトピックについて「2人の AI ホストがおしゃべりする」というポッドキャスト風の音声概要を作りました。

生成 AI とは?

使ってみよう(例:Google Gemini)

https://gemeni.google.com

生成 AI の基本用語

生成AI(Generative AI)

人間の指示(プロンプト)や与えられたデータを元に、テキスト、画像、音声、コードなど、これまで存在しなかった新しいコンテンツやデータをゼロから作り出すAI技術全般を指します。創造的な作業や、情報に基づいた新しいアウトプット生成が得意です。

大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)

膨大なテキストデータをもとに学習したデータとユーザーによる入力を掛け合わせて、自然言語の生成・要約などを行う深層学習モデル。インターネット上の大量のテキスト情報を学習することで、人間が話したり書いたりするような自然な文章を生成したり、理解したりすることができます。

モデル(Model)

機械学習によって学習された関数のようなもの。大量のデータから特定のパターンや関係性を学習し、新しい入力に対して最もらしい(学習データに基づいた)出力を生成できるようにしたAIの「頭脳」や「本体」のようなものです。LLMは、言語を扱うことに特化した大規模なモデルの一種です。

プロンプト(Prompt)

ユーザーがAIに与える「入力文」や「質問」。AIへの「お願い」や「指示書」のようなものです。AIに何をしてほしいか、どのような形式で回答してほしいかなど、AIが理解できる形で意図を伝えるためのテキスト情報全般を指します。良いプロンプトを書くことが、生成AIから期待するアウトプットを引き出す鍵となります。

指示(Instruction)

モデルに与える命令。プロンプトの中に含まれる明示的なルールや意図。「箇条書きにしてください」「〇〇について簡潔に説明してください」など、AIに特定のタスクを実行させるための具体的な命令部分を指します。

プロンプトエンジニアリング(Prompt Engineering)

AIからより望ましい出力を引き出すために、プロンプトの書き方や工夫を行う技術やノウハウ。単に質問するだけでなく、AIに特定の「役割」を与えたり、具体例を示したり、思考のステップを指示したりするなど、様々なテクニックを用いて、AIの応答精度や質を向上させるための試み全般を指します。

トークン(Token)

テキストを細かく分けた単位(単語の一部や記号)。生成AIがテキストを処理する際に使用する最小単位で、処理や課金に使われます。日本語では漢字、ひらがな、カタカナ、句読点などがそれぞれトークンになることが多いです。

温度(Temperature)

生成AIの出力の多様性やランダム性を調整するためのパラメータ。温度が高いほど多様で創造的な出力になりやすいですが、低いほど定型的で安定した出力になります。用途に応じて適切な値を設定します。

マルチモーダル(Multi Modal)

テキストだけでなく、画像・音声など複数の情報を扱えるAIモデル。異なる種類のデータ形式を組み合わせて理解・表現できる能力を持ちます。

RAG(検索拡張生成:Retrieval-Augmented Generation)

外部のデータベースや検索エンジンから情報を取得し、それをもとに文章を生成する仕組み。AIが学習していない最新の情報や特定の専門情報を参照し、情報に基づいた正確性の高い回答を生成するために用いられます。ハルシネーションのリスクを減らす効果が期待できます。

ファインチューニング(Fine-tuning)

事前学習された大規模言語モデルを、特定のタスクや特定のドメインのデータを使って追加学習させること。汎用的なモデルを、より専門的な用途に特化させたり、特定の文体や表現を学習させたりするために行われます。

ハルシネーション(Hallucination)

生成AIが、実際には存在しない情報や事実に反する内容をもっともらしく出力してしまう現象。AIが学習データに含まれる確率的なパターンに基づいて最もらしい「嘘」をついてしまうことであり、生成された情報の正確性を確認することが重要です。

AGI(汎用人工知能:Artificial General Intelligence)

特定のタスクに限らず、人間のように幅広い課題に柔軟に対応できる知能を持つAIのこと。現在の生成AIは特定のタスクに特化していますが、AGIは未知の課題に対しても自ら学習・判断できる、より高度な知能レベルを指す概念です。現時点ではまだ研究開発段階にあります。

生成 AI をフル活用するためのプロンプトの作り方

プロンプトエンジニアリングとは?

  • プロンプトエンジニアリングとは、生成 AI が期待どおりの出力をするように、指示文(プロンプト)を設計・改良する技術です
  • 特に複雑なタスクにおいて、プロンプトエンジニアリングは重要な役割を果たします
  • プロンプトの記述方法によって AI の性能が大きく変動することが示されています
  • 生成 AI への単なる「丸投げ」ではなく、必要な情報を付与しつつ、適切な指示を出すことが重要です
  • 人間に対する指示と同様に、生成 AI 特有の性質を踏まえたテクニックを用いることで、より効果的な結果が得られます

プロンプトテクニック

以下は、 Google の研究成果 に基づいたプロンプトテクニックです。

複数のタスクに分けて処理する

1つのプロンプトで複数のタスクがうまくいかない場合、タスクごとにプロンプトを分割します。

Before:

食塩はどんなもので、どうやって作りますか?教えて。

After:

食塩(塩化ナトリウム)の性質について説明してください。見た目とか、水に溶けるかとか
食塩(塩化ナトリウム)を工業的に作る方法を、簡単な言葉で説明してください。

処理の順番通りに記述する

複数のステップからなるタスクでは、プロンプトに記述するステップの順序を自然な推論の流れに沿って変更すると、期待する結果が得られる場合があります。

Before:

水ができる反応について教えて。まず、できたものの説明、次に、必要なものの説明、最後に、反応の様子の説明の順で。

After:

水ができる反応について教えて。まず、必要なものの説明、次に、反応の様子の説明、最後にできたものの説明の順で。

DON’T形式ではなくDO形式で書く

否定的な表現ではなく、肯定的な表現で指示することで、期待される結果を得やすくなります。

Before:

酸素について教えて。原子番号は書かないでね。

After:

酸素について、原子番号以外のこと、たとえば、発見されたときのこと、どんなことに使われているか、について教えて。

複数個の例を提示する

期待される入出力例をプロンプト内に多数提示することで、AI の潜在能力を引き出します。

Before:

CO2は酸性に関係あるか塩基性に関係あるか教えて。

After:

以下の化学式が、酸性に関係あるか塩基性に関係あるか分類してください。例を参考にしてください。
例: SO3 → 酸性に関係
例: CaO → 塩基性に関係
例: N2O5 → 酸性に関係
例: MgO → 塩基性に関係
CO2 →

思考プロセスを例示する

複雑な思考プロセスを必要とする問題に対して、思考プロセスを併記することで性能が向上します。

Before:

塩酸と水酸化ナトリウムを混ぜると何ができますか?

After:

以下の反応で何ができるか予想して、どう考えたか順番に説明してください。この例を参考にしてみてね。
例: 硫酸と水酸化カリウムを混ぜると何ができる?
どう考えたか:
ステップ1: 硫酸は「酸」の仲間、水酸化カリウムは「塩基」の仲間だ。
ステップ2: 酸と塩基が反応すると、「水」と「塩」(しょっぱいもの)ができるんだ。これを「中和反応」っていうよ。
ステップ3: 硫酸にはHが2つ、水酸化カリウムにはOHが1つだから、水ができるにはバランスが必要だな。
ステップ4: 結局、水酸化カリウムが2つと硫酸が1つで反応して、水が2つと「硫酸カリウム」という塩ができるんだ。
できるもの: 硫酸カリウムと水

塩酸と水酸化ナトリウムを混ぜると何ができますか?

仕事の内容を本業とする人になりきらせる

論理的思考やIT関連の作業をAIに指示する際、「あなたは〇〇の専門家です」のように役割を与えることで、性能向上が期待できます。

Before:

除光液(アセトン)を使うときに気を付けることはありますか?

After:

あなたは化学の専門家です。除光液(アセトン)を使うときに、どんなことに気を付けるべきか、分かりやすく教えてください。なぜそうしないといけないのか理由も簡単に説明してください。

感情を乗せた一言を付け加える

「これは私のキャリアにとって大事です」「頑張れ、君ならできる!」などの言葉で、パフォーマンスが向上する事例が報告されています。

Before:

こんな形の化合物の名前の付け方(IUPAC命名法)を教えてください。(構造の説明)

After:

こんな形の化合物の名前の付け方(IUPAC命名法)を教えてください。これは私の研究ですごく困ってるんです。助けてください!頑張って正確な答えを出してくださいね!(構造の説明)

代表的な生成 AI

ChatGPTClaudeGemini
開発元OpenAIAnthropicGoogle
代表的な
モデル
o1
GPT-4o
3.7 Sonnet
3.5 Haiku
2.5 Pro
2.0 Flash
強み安定した性能
と多機能性
文章作成・
編集に強み
科学的推論
能力が高い

ChatGPT

  • 開発元:
    • OpenAI
  • 概要:
    • 生成AIブームの火付け役
    • 人間のような自然な会話を生成する能力に優れ、幅広い用途で活用されています
  • 代表的なモデル:
    • GPT-4o など。 GPT シリーズは進化を続けています
    • テキストに加え、画像や音声なども扱えるマルチモーダル機能を強化しています
  • 強み:
    • 安定した高い性能と、文章作成、翻訳、プログラミング、質問応答など多様なタスクに対応できる多機能性
    • 豊富な学習データに裏打ちされた知識量
    • 外部サービスやアプリケーションとの連携が進んだエコシステム

Claude

  • 開発元:
    • Anthropic
  • 概要:
    • OpenAI の元従業員によって設立された Anthropic が開発
    • 独自の倫理原則「Constitutional AI」に基づき、より安全、正直、かつ無害な AI を目指す
  • 代表的なモデル:
    • Claude 3 シリーズ (Sonnet, Haiku, Opus など)
    • 特に Claude 3 は、長文の理解・生成能力に優れ、複数文書の処理も可能
  • 強み:
    • 広大なコンテキストウィンドウにより、長文の要約、分析、複雑な指示への対応に強み
    • 倫理的安全性に配慮した応答を重視
    • 自然で高品質な文章作成・編集能力

Gemini

  • 開発元:
    • Google
  • 概要:
    • Google が開発した最新のマルチモーダル AI モデルファミリー。テキスト、画像、音声、動画、コードなど、多様な情報を同時に理解し、処理するように設計されている
  • 代表的なモデル:
    • Gemini 2.5 Pro, 2.0 Flash など
  • 強み:
    • テキストに加え、複数のデータ形式(マルチモーダル)を統合的に扱える点
    • 特に、科学、数学、プログラミング分野で高度な推論能力を発揮する点
    • Google の検索技術やサービス基盤との連携により、リアルタイムに近い情報に基づいた応答や、Google Workspace との統合が期待される点

代表的な生成 AI の性能

GPQA Diamond

大学院レベルの専門的で難易度の高い質問(GPQA)に対して、どれだけ正確に答えることができるかで評価した指標( Rein, et al. (2023)

AI Benchmarknig Hub - Epoch AI

2024-12-17 以降

OpenAI o1 が専門家レベル(expert human level)を超えた 2024-12-17 以降を詳しくみると…

AI Benchmarknig Hub - Epoch AI

化学分野

ChemBench
(Prefence)
GPQA
(Chemistry)
HLE
(Chem&Bio)
Gemini
2.5 Pro
65.579.517.9
ChatGPT
o1
56.064.712.3
Claude
3.5 Sonnet
60.040.4-

Wang, et al. (2025)

GPQA の例①

We have a solution containing Co(II) ions and thiocyanate, where the total cobalt concentration is c(Co) = 10^-2 M and the [SCN-] concentration is 0.1 M.

The stability constants of the cobalt(II) thiocyanato complexes are β1=9, β2=40, β3=63 and β4=16.

What will be the percentage of the blue dithiocyanato cobalt(II) complexes among all cobalt containing species in the solution?

日本語訳

コバルト(II)イオンとチオシアン酸塩を含む溶液があり、全コバルト濃度は c(Co) = 10−2 M で、[SCN-] 濃度は 0.1 M です。
 
コバルト(II)チオシアナト錯体の安定度定数は、β1 = 9、β2 = 40、β3 = 63、β4 = 16 です。

溶液中の全コバルト含有種の中で、青色のジチオシアナトコバルト(II)錯体の割合は何パーセントになりますか?

生成 AI の回答

ModelAnswerCheck
ChatGPTo116.9%
GPT-4o16.9%
Claude3.7 Sonnet16.92%
3.5 Haiku16.92%
Gemini2.5 Pro16.9%
2.0 Flash16.92%

GPQA の例②

Calculate the enthalpy of formation of (CH3)2C=CH-CH2-CH(CH3)-CH2-CH=C(CH3)2. 

Given,  
Enthalpy of atomization of carbon = 1000 kJ/mol.  
Bond energy of H-H = 100 kJ/mol  
Bond energy of C-C = 200 kJ/mol  
Bond energy of C=C = 300 kJ/mol  
Bond energy of C-H = 400 kJ/mol

日本語訳

(CH3)2C=CH-CH2-CH(CH3)-CH2-CH=C(CH3)2 の生成エンタルピーを計算してください。

与えられた値:  
炭素の原子化エンタルピー = 1000 kJ/mol  
H-H の結合エネルギー = 100 kJ/mol  
C-C の結合エネルギー = 200 kJ/mol  
C=C の結合エネルギー = 300 kJ/mol  
C-H の結合エネルギー = 400 kJ/mol

生成 AI の回答

ModelAnswerCheck
ChatGPTo11900 kJ/mol
GPT-4o400 kJ/mol
Claude3.7 Sonnet1700 kJ/mol
3.5 Haiku300 kJ/mol
Gemini2.5 Pro1900 kJ/mol
2.0 Flash2200 kJ/mol

オススメの生成 AI は?

利用目的や必要な機能によって異なるけれど、「千葉工大・応用化学の学生」にオススメな生成 AI は、今(2025年5月時点)のところ…

Google Gemini

Gemini がオススメな理由

  • 無課金でも、十分に使える
    • 有料プランとほぼ同等のモデルが利用できる
      • ただし、利用回数制限がある
  • NotebookLM と組み合わせて、効率的に情報の分析できる

Gemini がオススメな理由 for 千葉工大の学生

  • 科学的推論能力が高い
    • データ分析、リサーチ、大量の情報を統合・要約する能力に長けている
  • 千葉工大の学生は Google Workspace for Education のアカウントを持っている
    • チャットに入力したデータが生成 AI モデルの改良に使用されない(→ データのプライバシーが保護される)
    • ただし、Google Advanced の機能は使えない

Gemini がオススメな理由 for やまラボのメンバー

  • 化学分野に強い
  • やまラボのメンバーは Google Workspace Business Standard のアカウントを持っている
    • Gemini Advanced の機能が使える
      • Google アプリ内で Gemini が使える
      • NotebookLM Plus が使える

Gemini

Gemini の各モデル(2025/5/15 時点)

2.5 Pro

最大限の回答精度と最先端のパフォーマンスを備えた Google の最も強力な思考モデル。

  • 得意なタスク
    • 難しい問題に取り組む
    • 複雑なコーディング
  • サポートされるデータタイプ
    • 入力:音声、画像、動画、テキスト
    • 出力:テキスト
  • トークンの上限
    • 入力:1,048,576
    • 出力:65,536
  • 応答速度
  • 最終更新日
    • 2025 年 5 月
  • ナレッジカットオフ
    • 2025 年 1 月

2.5 Flash

パフォーマンスの点で最適なモデル。幅広い機能を提供。

  • 得意なタスク
    • 思考を必要とする大規模タスク
  • サポートされるデータタイプ
    • 入力:音声、画像、動画、テキスト
    • 出力:テキスト
  • トークンの上限
    • 入力:1,048,576
    • 出力:65,536
  • 応答速度
  • 最終更新日
    • 2025 年 4 月
  • ナレッジカットオフ
    • 2025 年 1 月

2.0 Flash

次世代の機能と強化された機能を備えた最新のマルチモーダルモデル。

  • 得意なタスク
    • データの抽出
    • ファイルの分析
    • グラフの作成
  • サポートされるデータタイプ
    • 入力:音声、画像、動画、テキスト
    • 出力:テキスト
  • トークンの上限
    • 入力:1,048,576
    • 出力:8,192
  • 応答速度
  • 最終更新日
    • 2025 年 2 月
  • ナレッジカットオフ
    • 2024 年 8 月

Gemini を使うためのサービス

Google Gemini ウェッブアプリ

  • どのようなサービスか
    • ブラウザやスマフォアプリを通じて、Gemini と直接対話できるインターフェース
  • 主な用途
    • 質問応答、文章作成、アイデア出し、情報収集、要約、翻訳など、様々なテキストベースのタスク
  • 対象ユーザー
    • インターネットにアクセスできる一般ユーザー
  • 料金体系:
    • 無料
  • 特徴
    • 手軽にGeminiの能力を試したり、日常的な情報アクセスやクリエイティブな作業に活用したりできます

Gemini Advanced (Google One AI Premium)

  • どのようなサービスか
    • Google One の有料プラン「AI Premium」に含まれるサービス
    • より高性能な Gemini モデルを利用できます
  • 主な用途
    • より複雑な問題解決、高度なプログラミング支援、詳細な分析、創造的なコンテンツ生成など
  • 対象ユーザー:
    • より強力なAI機能を求める個人ユーザー
  • 料金体系:
    • 2,900 円 / 月
    • Google Oneのストレージ増量などの特典も含まれます
  • 特徴:
    • 最先端のモデルにアクセスして、Gemini の能力を最大限に活用できます

Google Workspace Business Standard

  • どのようなサービスか
    • 中規模ビジネス向けの統合型クラウドサービスプラン
    • Google ドキュメントなどで Gemini AI アシスタントが利用できます
  • 主な用途
    • Google アプリの中で、AIによる文脈に沿った支援を受ける
  • 対象ユーザー:
    • 主に中規模の企業や組織
  • 料金体系:
    • 1,600 円 / 月
  • 特徴:
    • 生成 AI に関しては、Gemini Advanced とほぼ同等のことができます

Google AI Studio

  • どのようなサービスか
    • ウェブベースのツールで、Geminiモデルを使ったプロトタイピングや簡単なアプリケーション開発を直感的に行うことができます
  • 主な用途
    • プロンプトの実験、モデルの応答テスト、APIキーの取得、簡単なAIアプリケーションの構築とデプロイ
  • 対象ユーザー
    • AIモデルを使った開発を始めたい開発者、研究者
  • 料金体系
    • 特定の利用量までは無料で利用できます
  • 特徴
    • コーディングなしでモデルの動作を確認したり、APIを簡単に利用開始したりできます

NotebookLM

NotebookLM とは?

  • Google が開発した「AI リサーチアシスタント」ツール
  • 自分がアップロードした独自の資料群を基盤とし、RAG(検索拡張生成)の技術を用いて、情報の整理、分析、そしてコンテンツ生成を支援する AI ツール
  • 汎用的な AI チャットボット(ChatGPT や Gemini など)とは異なり、特定の情報源(アップロードした PDF ファイルなど)に特化した分析が可能
  • バックエンドには Gemini が使われている
    • Gemini の能力を、特定のユーザーが持つ情報源に特化させて活用するためのインターフェース

NotebookLM の仕組み

  • 情報源(ソース)のアップロード
    • NotebookLM にドキュメントやリンクをアップロードすると、これらの情報が「参照可能な知識ベース」(ソース)として取り込まれます
    • これは、RAG における「外部情報源」や「データベース」に相当します
  • 関連情報の検索
    • NotebookLM に質問や調査を依頼すると、まずアップロードされた知識ベースから、質問や依頼に最も関連性の高い箇所(テキスト、データなど)を効率的に検索します
  • 情報に基づいた生成
    • 検索によって見つけられた関連情報は、Gemini に提供されます
    • Gemini は、提供された情報を根拠として、質問への回答や、要約、FAQ、スクリプトなどのコンテンツを生成します
  • 出典の明示
    • NotebookLM の特長は、生成された回答やコンテンツに、参照元の資料箇所を明示する点です
    • これにより、AI の回答が資料に基づいていることを確認でき、情報の信頼性を担保します

NotebookLM の使い方

NotebookLM にアクセスする

https://notebooklm.google.com/

新しいノートブックを作成する

「新規作成」ボタンをクリック

情報源(ソース)を追加する

画面の左側にある「ソース」パネルの「追加」ボタンをクリック

情報源(ソース)をアップロードする

ファイルを選択するか、URL を貼り付けてアップロード

情報源(ソース)を検索する

「ソース」パネルの「検索」ボタンをクリックして、Web 検索で見つかった資料をソースに追加することもできます

資料の読み込みと概要の確認

ソースのアップロードが完了すると、NotebookLM は自動的に内容を読み込み、概要や主要トピックを表示します

資料に関して質問する

  • 画面中央にあるチャットパネルで、アップロードした資料の内容についてAIに話しかけたり、質問したりできます
    • 「この資料の最も重要な結論は何ですか?」
    • 「〇〇というキーワードについて、この資料ではどのように説明されていますか?」
    • 「複数の資料に共通する点はありますか?」
  • アップロードされたソースから関連情報を検索し、その情報に基づいて回答を生成します

出典を確認する

  • 回答には、必ず根拠となった資料の箇所が引用元として表示されます
  • この出典をクリックすると、元の資料の該当部分を確認できます

メモを作成する

  • 画面右側の「メモ」パネルにある「メモを追加」ボタンをクリックします
  • チャットで得られた重要な情報や気づきは、メモとして保存しておくことができます

チャットの回答をメモとして保存する

回答の一部を「メモに保存」することもできます

メモを情報源(ソース)に変換する

  • 作成したメモは、後で見返したり、新しいコンテンツを作成する際の参考にしたりできます
  • また、情報源(ソース)として追加することもできます

自動生成機能を活用する

「メモ」パネルには、資料に基づいて様々なコンテンツを自動生成するボタンがあります

学習ガイドを作成する

アップロードされた資料から重要な用語、概念、定義を抽出し、それらに関連する質問と回答(問題集形式)として整理します

ブリーフィング・ドキュメントを作成する

アップロードされた資料全体から、概要、主要テーマ、重要概念、背景情報など、資料に関する簡潔な要約を生成します

よくある質問を作成する

アップロードされた資料に基づき、想定される質問とその回答をQ&A形式で作成します

タイムラインを作成する

アップロードされたソースから、日付・時間情報とそれに関連する出来事やマイルストーンを抽出し、時系列順に整理します

マインドマップを作成する

アップロードされた資料から、主要な概念、キーワード、およびそれらの関連性を抽出し、マインドマップ(ノードと線で構成された図)として可視化します

音声概要を作成する

  • アップロードされた資料の要点や概要を基に、音声コンテンツを生成します
  • 単なるテキストの読み上げではなく、複数のAIホスト(通常は男女2名)が会話形式で資料の内容を解説する、ポッドキャスト形式で提供されます

NotebookLM を活用するメリット

  • 高い信頼性と正確性
    • AI の回答は参照元となる資料に基づいているため、事実に基づいた正確な情報が得られます
    • 一般的な AI が学習データから推測するのとは異なり、資料という明確な根拠があるため、より信頼性の高い回答が期待できます
  • ハルシネーションの抑制
    • 情報源を参照して回答を生成するため、AI が誤った情報を生成するリスクを大幅に低減できます
  • パーソナルな情報活用
    • インターネット上に公開されていない、個人や特定の組織のみが保有する資料(未公開レポート、個人のメモ、限定的な研究データなど)も情報源として活用できます
  • 効率的な情報の深掘り
    • 大量の資料から必要な情報を抽出し、AI が要約や分析を行うため、資料全体を精読するよりも効率的に情報の本質を把握できます
  • 思考と整理の促進
    • 資料に基づいた対話や、AI が生成するノート、質問集などを活用することで、情報を多角的に捉え、アイデアの整理や理解の深化を促進します

NotebookLM の活用例

OpenStax で基礎知識を固める

OpenStax は、大学レベルの教科書を無償で提供しているプロジェクトです。広範で基本的な概念を網羅しているので、基礎知識を固めるのに役立ちます。英語の教科書ですが、NotebookLM を活用することで、効率的に読み解くことができます。

  • 手順: 利用したい OpenStax の教科書を PDF 形式でダウンロードして、ソースに追加します。
  • 活用のヒント: 特定の分野(例: Chemistry )だけではなく、関連分野(例: Physics )なども一緒にソースに加えることで、幅広いテーマを網羅できるようになります。ファイルサイズが大きいので、容量を圧縮するなどの作業が必要になるかも知れません。
  • プロンプト例:
「 {{特定の概念}} 」について、その定義と主要な特徴を教えてください。
第 {{章番号}} 章「 {{章タイトル}} 」の主要なテーマや重要なポイントをまとめてください。
「 {{ある用語}} 」と「 {{別の用語}} 」の違いについて、説明してください。

講義資料を復習する

授業で配布された資料は、講義の文脈に沿った情報や、教員独自の視点、重要なポイントが盛り込まれています。講義中に理解が曖昧だった部分や、改めて確認したい事項について、効率的に復習できます。

  • 手順: 授業で配布された講義ノート、スライド、補足資料などのファイルを NotebookLM にアップロードします
  • 活用のヒント: 事前に配布されたスライド資料を読み込んでおき、授業中に NotebookLM の「メモ」機能で重要な点を書き留めながら受講するというのも良いかも。また、スライド資料だけではなく、YouTube に公開された講義動画なども読み込むことができます(限定公開の動画は読み込めない)。
  • プロンプト例:
この講義で特に重要だと強調されていた点はどこですか?それらをリストアップしてください。
この講義資料で説明されている {{特定の概念}} について、私が正しく理解しているか確認するために、関連する質問を3つ作成してください。
この講義資料から、{{講義名}} の主要な概念や定義を抽出した復習ノートを作成してください。

学会誌の特集記事で特定の分野を深く理解する

学会誌の特集記事は、特定のテーマについて最先端の研究動向や詳細な解説がまとめられていることが多いです。特定の分野を深く掘り下げたい場合に有用です。

  • 手順: 関心のある学会誌の特集記事をダウンロードし、NotebookLM にアップロードします。複数の記事がある場合はまとめてアップロードすると、横断的な比較がしやすくなります。
  • 活用のヒント: J-STAGE という電子ジャーナルプラットフォームには、日本国内の学会や研究機関が発行する雑誌や論文などが電子化されて公開されていて、その多くが無料で閲覧できます。解説記事などもたくさんあって、宝の山です。
  • プロンプト例:
資料全体から、{{特定のテーマ}} に関する最新の研究動向や主要な議論を要約してください。
記事「 {{記事タイトル}} 」で紹介されている {{特定の技術/手法}} について、その原理、利点、課題を詳しく説明してください。
資料全体に共通して挙げられている、{{特定の分野}} における今後の研究課題は何ですか?
記事「 {{記事タイトル}} 」と「 {{別の記事タイトル}} 」を比較し、{{特定の側面、例:手法、結論、視点}} における類似点と相違点をまとめてください。

Deep Research の結果を分析する

生成 AI を用いて Deep Research を行ったリサーチ結果は、膨大な情報量になることがあります。NotebookLM に読み込ませることで、自身の関心や目的に合致する特定の情報を抽出したり、複数の情報源を比較したりすることができます。

  • 手順: Gemini の Deep Research などで収集したリサーチ・レポート、および、レポートで引用されている論文(レビュー論文)をNotebookLM にアップロードします。
  • 活用のヒント: Gemeni の場合、リサーチ結果を Google ドキュメントにエクスポートすると、NotebookLM に追加するときに便利です。また、異なるスコープで Deep Research した結果をまとめて読み込ませると、多角的な分析ができるかなと思います。
  • プロンプト例:
資料全体を簡潔に要約し、最も重要な発見を3点挙げてください。
資料の中で、{{特定のキーワード}} または {{特定のフレーズ}} が含まれる情報をすべて抽出してください。
異なる情報源から収集したデータの間で、「何か矛盾する点」や「互いを補強し合うような発見」はありますか?

卒論・修論における生成 AI 活用術

先行文献や研究動向の調査を手伝ってもらう

研究テーマに関する背景の調査を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: Gemini のチャットインターフェースに、自身の研究テーマや既知の情報を詳細に入力します。
  • プロンプト例:
私の研究テーマは「 {{具体的な研究テーマ}} 」です。このテーマに関する主要なキーワードを 10〜15 個提案してください。学術論文を検索する際に役立つように、専門用語を含めてください。
「 {{特定の先行研究のタイトルまたは主要な概念}} 」の関連研究として、どのような分野やトピックが現在注目されていますか?いくつか例を挙げてください。
 {{研究分野}} における影響力の高い研究者や研究グループを何名か教えてください?
 {{研究分野}} における現在のホットトピックや、活発に研究されている課題は何ですか?
 {{研究分野}} において、いまだに解決されていない重要な問題やリサーチギャップは何ですか?
 {{研究分野}} の今後の研究はどのような方向に進むと予想されますか?潜在的な応用分野やブレークスルーについて教えてください。

最新の研究動向などを念入りに調べてもらう

  • 使用ツール: 🤔 Gemini (Deep Research)
  • 手順: Gemini の Deep Research 機能を活用し、特定の期間やトピックに関するウェブ上の情報を収集・分析します。
  • プロンプト例:
 {{研究分野}} における {{期間:2010年以降}} の主要な研究トレンドと、そのトレンドを示す代表的な論文や記事について調査してください。
 {{期間:2000年以降}} の {{研究分野}} の進展について調査し、主要な成果や新たな研究方向性について報告してください
 {{特定の技術または手法}} の最近の進展について、ウェブ上の情報を幅広く収集し、現状と今後の展望をまとめてください。

特定の論文や資料に基づいた深掘りを手伝ってもらう

  • 使用ツール: 📓 NotebookLM
  • 手順: 関連性の高いと思われる先行研究の PDF や Deep Research の結果などを NotebookLM にアップロードします。アップロードされた資料に基づいて NotebookLM に質問します。
  • プロンプト例:
資料で共通して頻繁に言及されているキーワードや概念は何ですか?リストアップしてください。
資料の中で、 {{特定のトピック}} に関連する箇所とその要点を抽出してください。
資料で論じられている {{特定の概念}} について、それぞれの資料での記述内容を比較してください。
これらの資料から読み取れる、 {{研究分野}} における最新の研究トレンドや、将来の研究で重要になると示唆されている課題は何ですか?

文献レビューの構成案を検討してもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: Gemini を用いて収集した文献情報から明らかになった主要な論点と、自身の研究における焦点を提示し、文献レビューの作成を支援してもらいます。
  • プロンプト例:
「 {{研究テーマ}} 」に関する文献調査が完了し、主要な論点として {{論点A}} , {{論点B}} , {{論点C}} が見出されました。これらの論点を踏まえ、効果的な文献レビューの構成案(章立て、各章で触れるべき内容)を提案してください。
先行研究の調査から、 {{既存研究の限界やリサーチギャップ}} が明らかになりました。このリサーチギャップに焦点を当てた文献レビューを行うためのアウトラインを作成してください。

研究に関連する学びを手伝ってもらう

特定の概念や用語の解説を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 理解が難しい概念や用語を Gemini に入力し、解説を求めます。
  • プロンプト例:
 {{特定の概念名}} について、初心者にもわかるように詳しく説明してください。どのような文脈で使われますか?
 {{特定の専門用語}} の定義と、 {{研究分野名}} におけるその重要性について教えてください。
 {{概念A}} と {{概念B}} の違いは何ですか?それぞれの概念が {{研究分野名}} においてどのような役割を果たしますか?

分野の主要理論やモデルの学びを助けてもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: Gemini に特定の理論や研究方法、モデル名などを指定して、その内容や重要性に関する解説を求めます。
  • プロンプト例:
 {{研究分野}} における最も影響力のある理論は何ですか?その基本的な考え方と、なぜそれが重要なのかを説明してください。
 {{特定のモデル名}} について、その構造、機能、および {{研究分野}} における応用例を教えてください。
 {{研究分野}} では、どのような研究手法が一般的に用いられますか?主要な手法をいくつか挙げ、それぞれの特徴を簡単に説明してください。
 {{特定の手法}} は、 {{研究分野}} の研究においてどのように適用されますか?具体的な研究例を挙げて説明してください。

資料中の概念・用語の解説を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 📓 NotebookLM
  • 手順: NotebookLMに、理解を深めたい概念や用語が登場する論文や資料をアップロードし、それらの資料における文脈に沿った意味を質問します。
  • プロンプト例:
資料の中で、 {{特定の用語}} はどのように定義または使用されていますか?該当箇所を引用して説明してください。
これらの資料における {{特定の概念}} の使われ方には、どのような共通点や違いがありますか?
資料の中で用いられている {{特定の手法}} の手順を追って説明してください。
これらの資料では、 {{特定の手法}} の結果がどのように解釈されていますか?
資料全体で、「 {{特定の概念}} 」はどのように定義され、使用されていますか?その定義が登場する箇所と、主要な使用例を抽出してください

研究プランの作成を手伝ってもらう

研究テーマの深掘り(ブレスト)を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: Gemini に、自身の興味関心や解決したい社会課題などを自由形式で入力します。
  • プロンプト例:
私の興味は「 {{興味のある分野やトピック}} 」です。この分野で現在どのような研究が行われていますか?まだ十分に探求されていない研究アイデアをいくつか提案してください。
「 {{解決したい社会課題}} 」に対して、 {{自身の専門分野}} のアプローチでどのような研究が可能でしょうか?ユニークな視点からの研究アイデアを5つ提案してください。
 {{特定の先行研究の限界や未解決の問い}} を踏まえて、それを克服または解明するための研究アイデアをいくつか提案してください。

研究テーマや目的の具体化を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: ブレインストーミングで得られたアイデアの中から関心のあるものを選択し、その研究の目的や焦点を明確にするための質問を Gemini に行います。
  • プロンプト例:
提案された研究アイデア「 {{アイデア名}} 」について、研究の目的をより具体的に定義するのを手伝ってください。この研究で明らかにしたいことは何ですか?
この研究アイデアを実行することで、 {{研究分野}} にどのような貢献ができますか?その意義を明確に表現するのを手伝ってください。

リサーチクエスチョンの考案を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 定義した研究の目的や明らかにしたい内容を Gemini に伝え、問いの形式に変換してもらいます。
  • プロンプト例:
私の研究目的は「 {{具体的な研究目的}} 」です。この目的を達成するための、明確で焦点を絞ったリサーチクエスチョンを3つ提案してください。
 {{先行研究で示されている特定の関係性や現象}} について、そのメカニズムを解明したいと考えています。どのようなリサーチクエスチョンを設定するのが適切でしょうか?
私が設定したリサーチクエスチョン「 {{実際のリサーチクエスチョン}} 」は、研究目的「 {{研究目的}} 」に対して適切ですか?改善の余地があれば提案してください。
このリサーチクエスチョンは、 {{研究分野}} における未解決の課題に効果的に対処できていますか?

リサーチギャップなどのまとめを手伝ってもらう

  • 使用ツール: 📓 NotebookLM
  • 手順: 文献調査のために NotebookLM にアップロードした資料群に対し、調査結果をまとめる質問をします。
  • プロンプト例:
これらの資料で繰り返し指摘されている {{研究分野}} における主要なリサーチギャップは何ですか?私の研究が埋めようとしているギャップと関連付けて説明してください。
これらの文献は、なぜ {{研究テーマ}} を研究することが重要であると示唆していますか?その根拠となる記述をまとめてください。
これらの資料の内容を基に、私の研究が取り組むべき問題の背景と重要性を説明する文章を作成してください。引用を適切に含めてください

研究手法の検討を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 設定したリサーチクエスチョンと研究分野を Gemini に伝え、どのような研究手法が考えられるか示唆を求めます。
  • プロンプト例:
リサーチクエスチョン「 {{実際のリサーチクエスチョン}} 」に答えるためには、どのような研究手法が適していますか?考えられる手法を複数挙げ、それぞれの特徴と利点・欠点を簡単に説明してください。
 {{研究分}} における定量研究と定性研究の主な手法について教えてください。私の研究( {{研究の概要}} )にはどちらのアプローチがより適切でしょうか?
 {{特定の手法}} を用いた研究計画を立てたいのですが、その典型的な手順をステップバイステップで教えてください。
 {{特定の手法}} を実施するために、どのようなデータ、ツール、または専門知識が必要になりますか?

論文の手法を参考にプランを検討してもらう

  • 使用ツール: 📓 NotebookLM
  • 手順: NotebookLMに、参考にしている先行研究論文をアップロードし、そこで用いられている手法の詳細や適用状況を分析します。
  • プロンプト例:
資料で用いられている研究手順について詳しく説明してください。私の研究計画を立てる上で参考にしたいです。
これらの論文で {{特定の現象}} を測定するために用いられている手法にはどのようなバリエーションがありますか?それぞれの論文でどのような結果が得られていますか?

研究手法の実行を手伝ってもらう

計算・シミュレーション設定の意味を教えてもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 行いたい計算・シミュレーションの種類(例: MD、エネルギー最小化、構造最適化、振動数計算)と、使用ソフトウェア、知りたいパラメータについて質問します。
  • プロンプト例:
Amber の入力ファイル(.in)で、定圧・定温条件(NPT アンサンブル)を設定するための主要なパラメータとその意味を説明してください。
Gaussian の入力ファイル(.com)で、分子の構造最適化と振動数計算を同時に行うためのコマンド(Route Section)の記述方法を教えてください。基底関数は B3LYP/6-31G(d) を使用したいです。
Amber の prmtop ファイルと inpcrd ファイルは、それぞれどのような情報を含んでいますか? MD シミュレーションにおいて、これらのファイルがどのように使用されるかを簡潔に説明してください。
Gaussian で ONIOM 計算を行う際の入力ファイル(.com)の典型的な構造と、QM 領域、MM 領域、境界領域の指定方法について説明してください。
分子動力学シミュレーションにおける力場(Force Field)の基本的な考え方と、Amber でよく使われる力場(例: ff14SB, TIP3P)の特徴について説明してください。
Gaussian 計算における基底関数(Basis Set)とは何ですか?その役割と、よく使われる基底関数(例: 6-31G(d), def2-TZVP)の違いについて説明してください。
Gaussian で構造最適化を行う際の {{特定のアルゴリズム名、例: GDIIS}} は、どのような原理で動作しますか?
Amber MD で長距離クーロン相互作用を扱うための PME (Particle Mesh Ewald) 法の基本的な考え方と、その利点を説明してください。

入力ファイルの設定の問題点を確認してもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 実現したい具体的なシミュレーション・計算設定を説明するか、手元の設定ファイルの一部を提示して問題がないか尋ねます。
  • プロンプト例:
Amber を用いて、水溶液中のタンパク質に対し 20 ns の MD シミュレーション(NPT, 300 K, 1 atm)を実施したいと考えています。そのための Amber 入力ファイル(.in)の基本的な記述内容を教えてください。
以下の Gaussian 入力ファイルに誤りがないか確認し、もしあれば修正案と理由を提示してください。このファイルで {{特定の計算、例: 最適化計算}} を実行したいです。

{{ここに Gaussian 入力ファイルの一部をペースト}} 
Amber の PMEMD(または ParmEd)を用いて、特定の原子(residue 1-10 の全ての原子)を固定した MD シミュレーションを行いたいです。入力ファイル(.in)または関連スクリプトで、どのように設定すれば良いでしょうか?
QM/MM 法は、分子シミュレーションにおいてどのような問題を解決するために用いられますか?Amber と Gaussian を連携させた QM/MM 計算の基本的なワークフローを説明してください。

公式マニュアルなどの読解を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 📓 NotebookLM
  • 手順: Amber、Gaussian の公式マニュアル(PDF など)、関連論文、または研究室内のドキュメントを NotebookLM にアップロードして質問します。
  • プロンプト例:
資料「 {{Amberマニュアル名}} 」に基づき、Amber で周期境界条件を設定する際の注意点を教えてください。
資料「 {{Gaussianマニュアル名}} 」の Route Section において、 {{特定のキーワード、例: opt}} はどのような意味ですか? 関連するオプション(例: tight, calcfc)についても説明してください。
資料「 {{論文名}} 」で使用されている QM/MM 計算における Link Atom の扱いについて、詳しく説明してください。
資料「 {{教科書名}} 」の記述に基づき、ハートリー–フォック法と密度汎関数理論(DFT)の違いについて説明してください。Gaussian でそれぞれの計算を行う際の Route Section の指定方法も併せてお願いします。
資料「 {{論文名}} 」には、力場パラメータの導出についてどのような説明がありますか?

スクリプトの作成を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 実現したい処理(ファイル変換、特定データ抽出、解析手法など)を具体的に説明します。その際、使用するプログラミング言語、およびAmberToolsのツール(ParmEd、CPPTRAJなど)やライブラリ(PythonのParmEdなど)を指定します。
  • プロンプト例:
Python と ParmEd ライブラリを用いて、Amber の prmtop ファイルと inpcrd ファイルを読み込み、系の総電荷を計算して出力するスクリプトを作成してください。
Bash スクリプトで、複数の Gaussian 入力ファイル(.com)を順番に実行し、各計算の終了を待ってから次の計算を開始する処理を記述してください。エラーが発生した場合は、スクリプトが停止するようにしてください。
CPPTRAJ のスクリプトで、Amber MD の軌道ファイル(.nc または .dcd)から、タンパク質のリガンド結合部位(mask :1-50&!@H=)における原子団の重心間距離を計算し、ファイルに出力する方法を教えてください。
CPPTRAJ スクリプトを用いて、Amber MD の軌道ファイルから特定の原子間距離(原子 10 と 20)を計算し、テキストファイルに出力するコードを記述してください。
Python と RDKit ライブラリを用いて、Gaussian の出力ファイル(.log)から最適化された分子構造(座標)を読み込み、SDF ファイルとして保存するスクリプトを作成してください。

エラーの特定・修正を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: シミュレーション、計算実行中、またはスクリプト実行中に発生したエラーメッセージや、意図どおりに動作しないスクリプトのコードを入力します。Amber や Gaussian の出力ファイル(.out, .log)に記録されたエラーメッセージも参考にしてください。
  • プロンプト例:
Amber の PMEMD 実行中に以下のエラーメッセージが出力されました。このエラーの原因と、考えられる解決策を教えてください。

{{ここにエラーメッセージをペースト}} 
以下の Python スクリプト(ParmEd を使用)が、 {{意図している処理}} を実行する際にエラーが出ます。コードとエラーメッセージから、原因と修正案を提示してください。

{{ここに Python コードをペースト}}

{{ここにエラーメッセージをペースト}} 
Gaussian の計算が以下のエラーで停止しました。出力ファイル(.log)の一部を以下に示します。エラーの原因と、入力ファイル(.com)のどの部分を確認・修正すべきか教えてください

{{ここに Gaussian .log ファイルの一部をペースト}} 

グラフの作成を手伝ってもらう

適切なグラフ形式の選択を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: どのようなデータ (例: 時系列データ、2つの変数の関係、複数グループの比較、分布) をお持ちで、グラフで何を表現したいのかを具体的に説明します。
  • プロンプト例:
ある物理量の時間経過に伴う変化のデータを扱っています。この変化のトレンドを最も分かりやすく示すためには、どのようなグラフ形式が適切ですか?
2つの異なる実験条件で得られた、ある測定値のばらつき(分布)を比較したいです。推奨されるグラフ形式とその理由を教えてください。
実験で得られた2つの変数(例: 濃度と反応速度)の間の関係性を視覚化したいです。どのようなグラフが良いですか?
複数の異なるカテゴリー(例: 処理A, 処理B, 対照群)における、ある測定値の平均値とその誤差を示したいです。どのようなグラフが適していますか?

グラフ描画コードの作成を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: データの構造(例: CSVファイルの1列目がX軸、2列目がY軸)、使用するツール(例: Python と Matplotlib )、描画するグラフの種類(例: 折れ線グラフ)を具体的に指定します。
  • プロンプト例:
Python の Matplotlib を使用して、CSV ファイル "data.csv" を読み込み、1 列目を X 軸、2 列目を Y 軸とした折れ線グラフを描画するコードを記述してください。
Python の Seaborn を使用して、データフレーム "df" の "value" 列のヒストグラムを描画するコードを記述してください。
Gnuplot で、ファイル "experimental_data.txt" の 1 列目を X、2 列目を Y とした散布図を描画するコマンドを記述してください。
Python の Matplotlib を使用して、複数のデータ系列 (data_series1, data_series2) を 1 つのグラフに重ねて表示するコードを記述してください。各系列には異なる色と凡例を設定してください。

グラフ描画コードの変更を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: グラフを描画するためのコードを提示し、どのように変更したいかを具体的に伝えます。
  • プロンプト例:
前のターンで生成した Matplotlib のコードに、"時間 vs 測定値" というタイトル、X 軸に "時間 (s)"、Y 軸に "測定値" というラベルを追加してください。
折れ線グラフの線の色を青色に、線のスタイルを破線に変更する Matplotlib のコードを追加してください。
複数のデータ系列を含むグラフに凡例を追加し、それぞれの系列が何を意味するか分かるようにしてください。凡例の位置は右上にしてください。
特定の範囲(例:X 軸の 0 から 10 まで、Y 軸の -5 から 5 まで)に限定して表示するように、Matplotlib のコードを修正してください。
誤差棒(Error Bars)を Y 方向に、誤差データの配列(y_error)を使って追加する Matplotlib のコードを記述してください。

発表要旨の作成を手伝ってもらう

研究内容の要約を作成してもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 発表要旨の基となる、やや長めの自身の研究説明(例:論文の下書きのイントロダクション、方法、結果、考察部分など)を Gemini にコピー&ペーストします。
  • プロンプト例:
以下の研究内容を基に、発表要旨として使用できる要約を作成してください。背景、研究目的、主要な手法、最も重要な結果、結論を含めてください。

{{ここに研究内容のテキストをペースト}} 
私の研究報告書の一部を以下に示します。この内容から、発表要旨に含めるべきキーポイントを箇条書きで抽出してください。

{{ここに報告書の一部をペースト}} 

資料から必要な情報を抽出・要約してもらう

  • 使用ツール: 📓 NotebookLM
  • 手順: 発表要旨の元となる情報が記載されている資料(研究論文、実験ノート、中間報告書など)を NotebookLM にアップロードし、それらの資料に対して質問します。
  • プロンプト例:

(アップロードした自身の論文原稿を選択して)

資料のIntroductionセクションから、この研究の背景と目的を簡潔にまとめてください。

(アップロードした研究ノートを選択して)

資料に記録されている実験結果のうち、発表要旨で強調すべき最も重要な発見は何ですか?

(複数の関連資料を選択して)

これらの資料全体を通して、私の研究の結論として最も適切に表現されている箇所を抽出し、要約してください。

発表要旨の下書きを作成してもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 前のステップで整理した研究の主要な要素をGeminiに伝え、発表要旨のスタイル(例:堅めの学術調、やや分かりやすさ重視など)や含めたい要素(背景、目的、方法、結果、結論)を具体的に指示します。
  • プロンプト例:
以下の要素を含んだ、 {{学会名またはジャーナル名}} 向けの発表要旨の下書きを作成してください。文字数は {{制限文字数、例: 300字}} 程度に収めてください。

背景: {{背景の要約}}
目的: {{目的の要約}}
方法: {{方法の要約}}
結果: {{結果の要約}}
結論: {{結論の要約}} 
私の研究のキーポイントは以下の通りです。これらを盛り込んだ、説得力のある発表要旨の初稿を書いてください。

- {{キーポイント1}}
- {{キーポイント2}}
- {{キーポイント3}} 
{{研究分野}} の専門家向けに、以下の研究成果の発表要旨を作成してください。新規性と重要性が伝わるように工夫してください。

{{ここに研究概要をペースト}} 

発表要旨の修正を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 作成した発表要旨の下書きを Gemini に提示し、具体的な改善点を指示します。
  • プロンプト例:
以下の発表要旨を {{制限文字数、例: 250字}} 以内に短縮してください。研究の主要な結果と結論は必ず含めてください。

{{ここに発表要旨の下書きをペースト}} 
この発表要旨の文章をもっと簡潔で分かりやすく修正してください。冗長な表現を削り、句読点を調整してください。

{{ここに発表要旨の下書きをペースト}} 
以下の発表要旨で、研究の {{特定の側面、例: 方法論の新規性や、結果の応用可能性}} がより強調されるように書き換えてください。

{{ここに発表要旨の下書きをペースト}} 
この発表要旨を、 {{ターゲット読者、例: 異分野の研究者}} にも内容が伝わるように、専門用語を調整または簡単な説明を加える形で修正してください。

完成した発表要旨のチェックを手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 最終的な発表要旨のテキストを Gemini にコピー&ペーストし、校正を依頼します。
  • プロンプト例:
以下の発表要旨の文法とスペルミスをチェックしてください。修正案があれば提示してください。

{{ここに完成した発表要旨をペースト}} 
この発表要旨の文章が自然で読みやすいか確認してください。不自然な言い回しがあれば提案してください。

プレゼン資料の作成を手伝ってもらう

プレゼン構成案の提案を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 自身の研究論文の下書き、発表要旨、または研究の要点を Gemini に提供し、発表の目的(例:〇〇分での説明、学会発表向けなど)を伝えます。
  • プロンプト例:
以下の研究論文の概要を基に、15分間の学会発表用のプレゼンテーション構成案を提案してください。スライドのタイトルと、各スライドで触れるべき主要なポイントを箇条書きで示してください。

{{ここに研究論文の概要または発表要旨をペースト}} 
私の研究の主要な構成要素は以下の通りです。これらを盛り込み、 {{ターゲット聴衆、例: 一般の方々}} にも分かりやすいプレゼンテーションの流れ(セクション分けと内容)を提案してください。

- {{研究の背景}}
- {{研究方法}}
- {{主要な結果}}
- {{結論と今後の展望}}
{{特定のテーマ}} に関する私の研究発表の構成を、聴衆が飽きないように工夫して提案してください。問いかけを入れるスライドや、デモンストレーションを入れるタイミングなども含めて検討してください。

スライド内容の詳細化を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 作成した構成案の特定のスライド(例: 「研究方法」のスライド)について、含める要素や参照元となる情報を提供します。
  • プロンプト例:
プレゼンテーション構成案の「研究方法」のスライドについて、以下の内容を盛り込んだ箇条書きを作成してください。専門用語は避け、簡潔にまとめてください。

- {{使用した手法の名称}}
- {{実験対象(サンプル数など)}}
- {{主要な実験手順}}
「主要な結果」を示すスライドのタイトル案をいくつか提案してください。聴衆が結果の重要性をすぐに理解できるようなタイトルが良いです。
以下の文章を、プレゼンテーションのスライドに表示するのに適した、最大3行の箇条書きに要約してください。

 {{ここに長い文章をペースト}} 

研究資料からスライドに使える情報を抽出してもらう

  • 使用ツール: 📓 NotebookLM
  • 手順: 発表の基となる資料を NotebookLM にアップロードし、特定のスライドで示したい内容に関連する記述を抽出します。
  • プロンプト例:

(アップロードした資料を選択して)

資料「 {{資料名}} 」の中で、研究の新規性やユニークさを説明している最も重要な記述を抽出してください。プレゼンテーションの冒頭のスライドで使いたいです。

(アップロードした資料を選択して)

これらの資料から、私の研究で用いた {{特定の手法}} の利点を説明している箇所を抜き出してください。

(特定の図表に関連する記述を探して)

資料のFigure 3に関する説明文や、その図が示す主要な結論をまとめてください。

発表原稿の準備を手伝ってもらう

スライドの箇条書きから説明原稿を作成してもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 作成したプレゼンテーション資料のスライドに含まれるタイトル、箇条書き、図表の説明文などを Gemini に提示し、それらを補足説明する原稿の生成を依頼します。
  • プロンプト例:
以下のスライドの箇条書きについて、聴衆に分かりやすく説明するための話し原稿を作成してください。箇条書きの各項目を詳しく解説し、必要に応じて例を加えてください。

スライド内容:
- {{箇条書き1}}
- {{箇条書き2}}
- {{箇条書き3}} 
このスライドにあるFigure 1( {{スライドを画像として添付する}} )について、その重要なポイントと、図から読み取れる結論を説明するための原稿を作成してください。聴衆に図のどこに注目してほしいかを示す言葉も含めてください。
{{特定の専門用語}} を、 {{ターゲット聴衆、例: 分野外の研究者}} にも理解できるように、平易な言葉で説明する原稿を作成してください。この説明を「研究の背景」のスライドに挿入したいです。

導入部と結論部の原稿作成を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 発表する研究の中核情報(研究課題、研究の重要性、主要な発見など)を Gemini に伝えます。
  • プロンプト例:
{{研究分野}} の {{ターゲット聴衆}} に向けて、私の研究発表の導入部原稿を作成してください。 {{解決しようとしている課題}} を明確に提示し、この研究がどのようにその課題に取り組むのかを簡潔に述べてください。聴衆の興味を引くような工夫(例: 驚くべき事実や問いかけから始める)を加えてください。
私の研究の主要な結果は {{主要な結果}} 、結論は {{結論}} です。これらの内容を盛り込んだ、力強い結論部原稿を作成してください。研究の意義や今後の展望にも触れてください。
発表全体の時間が {{合計時間、例: 15分}} の場合、導入部と結論部それぞれにどのくらいの時間を割くのが適切ですか?その時間配分を考慮した原稿を作成してください。

スライド間の自然な移行フレーズを提案してもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 前のスライド/セクションの終わりと、次のスライド/セクションの始まりの内容を伝えます。
  • プロンプト例:
前のスライドでは {{前のスライドの内容}} について説明しました。次のスライドでは {{次のスライドの内容}} について述べたいです。この二つを自然につなぐための移行フレーズをいくつか提案してください。
研究方法の説明から結果の説明に移る際に使える、聴衆の注意を結果に引きつけるような導入部分の原稿を考えてください。

発表を時間内に収めるための修正を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 作成した原稿と、目指す発表時間を伝え、冗長な部分の削除や表現の変更による短縮を依頼します。
  • プロンプト例:
以下の発表原稿を、 {{目標時間、例: 5分}} で話せるように短縮してください。主要な情報( {{必ず残したい情報}} )は削除しないでください。

{{ここに発表原稿をペースト}} 
この原稿を声に出して読むと {{実際の時間}} かかります。これを {{目標時間}} に収めるためには、どの部分を削るのが最も効果的ですか?具体的な削除・修正案を提示してください。

原稿の表現修正を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 修正したい原稿の一部と、目指す言葉遣いのスタイルを伝えます。
  • プロンプト例:
以下の原稿の一部について、 {{ターゲット聴衆、例: 一般聴衆}} にも内容が伝わるように、専門用語を避けた平易な言葉遣いに修正してください。

{{ここに原稿の一部をペースト}} 
このセクションの原稿を、 {{研究分野}} の専門家に向けて、より厳密で正確な学術的な表現に修正してください。

{{ここに原稿の一部をペースト}} 
以下の原稿の繰り返しが多い表現を避け、より洗練された文章に書き換えてください。

{{ここに原稿の一部をペースト}} 

卒論・修論の執筆を手伝ってもらう

章立てや構成案の検討を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 論文で述べたい研究内容(背景、目的、方法、結果の概要、主な結論など)を具体的に説明します。
  • プロンプト例:
私の {{卒論/修論}} のテーマは「 {{テーマ名}} 」で、リサーチクエスチョンは「 {{リサーチクエスチョン}} 」です。 {{専攻分野}} の一般的な慣例に従って、この論文の章立てと、各章に含めるべき主要なセクションの構成案を提案してください。
「考察」の章で、私の研究結果「 {{主要な結果}} 」が先行研究「 {{先行研究A}} 」や「 {{先行研究B}} 」とどのように関連するか、そしてこの結果から導かれる理論的な示唆について議論したいです。この考察セクションの論理的な流れを示すアウトラインを作成してください。

下書きの準備を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 執筆したいセクション(例: 方法論)の概要と、含めるべき詳細(例: 使用した機器、実験条件、解析手法)を Gemini に伝えます。
  • プロンプト例:
私の論文の「方法」セクションの下書きを作成してください。以下の内容を含めてください。客観的で詳細な記述を心がけてください。

- 実験対象: {{実験対象の詳細}}
- 使用機器: {{使用機器リスト}}
- 実験手順: {{実験手順の概要(ステップごとに)}}
- データ解析方法: {{データ解析方法の詳細}} 
以下の文献レビューの要約を基に、私の論文の「先行研究」セクションの一部を記述してください。 {{特定の先行研究A}} と {{特定の先行研究B}} の研究内容と、私の研究がそれらとどう異なるのかを明確にしてください。

{{ここに文献レビューの要約をペースト}} 

学術的スタイルへの修正を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 推敲したい論文の文章や段落を Gemini に提示し、どのような点に着目して修正してほしいかを具体的に指示します。
  • プロンプト例:
以下の文章を、より簡潔で分かりやすい学術的な表現に修正してください。特に、あいまいな表現や口語的な表現を改善してください。

{{ここに修正したい文章をペースト}} 
この段落の文章は、前の段落や次の段落とのつながりが悪いです。論理的な流れがスムーズになるように修正してください。接続詞の提案などもお願いします。
私の研究結果「 {{特定の結果}} 」の重要性を強調するために、この文章の表現をより力強く、説得力のあるものに修正してください。
以下の文章に含まれる繰り返しを避け、多様な言葉遣いになるように書き換えてください。

{{ここに修正したい文章をペースト}} 

分かりやすい説明文作成を手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 説明が難しい概念や、複雑な解析結果について、どのような点を明確にしたいかを伝え、説明文の作成を依頼します。
  • プロンプト例:
{{特定の解析手法}} について、その基本的な考え方と、なぜ私の研究でこの手法を選んだのかを説明する文章を作成してください。「方法」セクションに含めたいです。
Figure 3に示したグラフの結果( {{結果の概要}} )が持つ科学的な意味について、論文の「考察」セクションで議論するための文章を作成してください。先行研究 {{先行研究C}} の結果と関連付けて説明してください。

用語や概念の一貫性チェックを手伝ってもらう

  • 使用ツール: 🤖 Gemini
  • 手順: 論文中の複数の箇所を提示し、特定の用語の使われ方について確認を依頼します。
  • プロンプト例:
以下の論文の複数の箇所で「 {{特定の専門用語}} 」が使用されています。それぞれの文脈での意味合いに矛盾はありませんか?より明確な表現にするための提案があればお願いします。

 {{ここに用語が使われている複数の文章をペースト}} 

生成AIを活用する上で大切なこと

オリジナルコンテンツの創造はあなたの役割です

  • 生成AIは既存のデータに基づいて文章を生成しますが、論文に求められる「新しい知見」や「独自の考察」を生み出すのはあなた自身です
  • AI はあくまで研究活動を支援するツールであり、研究の本質的な部分は自力で記述する必要があります

正確性の検証と事実確認

  • AI が生成した文章に含まれるデータや事実に関する記述は、必ず元の研究結果や信頼できる情報源と照らし合わせて、正確性を確認してください
  • 誤った情報を論文に記載することは許容されません

「丸写し」は、ダメ絶対

  • 生成 AI が生成した文章をそのまま、あるいはわずかに修正しただけで論文に含めることは、自身の成果ではないものをあたかもそうであるかのように見せかける行為であり、深刻な学術不正(剽窃)にあたります
  • AI の出力はあくまで「下書き」として扱い、必ず内容を理解した上で、自身の言葉で推敲・書き直すプロセスを踏んでください

指導教員とのコミュニケーション

  • AI を研究活動に利用している場合でも、その進捗や活用方法について指導教員に正直に報告・相談することが重要です
  • 指導教員から適切なフィードバックを受けながら、研究活動に取り組みましょう

生成 AI 時代の学び方とは?

生成 AI の活用による効率化

  • 情報収集・要約・初期下書き作成など、「効率化」は絶大!
  • 特定のタスクにかかる時間を大幅に短縮可能
  • しかし…
    • 「効率化」 ≠ 「深い学び・スキル習得の省略」
    • 分野知識の真の理解、批判的思考力、分析・考察力、記述力には、「本質的に必要な時間」 が存在する。
      • この時間を軽視すると、研究活動を通して、必要な知識やスキルが身につかない。

深い学びに必要となる「時間」(キャロルの時間モデル)

$$ 学習達成度 = \frac{学習に費やした時間}{学習に必要な時間} $$

  • 学習に費やした時間: 実際に学習に取り組んだ時間 (機会と忍耐力で制限)
  • 学習に必要な時間: 習得に要する時間 (適性、教授の質、理解力で変化)

生成 AI 活用における「コスパ」の実際

  • 生成 AI は、「学習に必要な時間」 のうち、情報処理タスクに必要な時間を削減できる。
  • しかし、 AI が直接的に短縮できない「学習に必要な時間」がある!
    • 分野知識の深い理解
    • 批判的な分析・思考
    • 複数の情報を統合・総合して新たな知を創造
    • 研究デザインの洗練
    • 高度な論理構成・表現技術の習得
    • 試行錯誤を通じた問題解決能力

誤った AI 利用の危険性

  • 生成 AI で情報収集や要約が早く終わった! → 「よし、もう研究室に行かなくていいや!」
  • 浮いた時間を、深い理解や批判的思考、スキル習得に再投資しない
  • キャロルのモデルでは…
    • 深い学習・スキル習得に「必要な時間」依然として多い
    • しかし、そこに「実際に費やす時間」が不足している状態
  • 結果:

$$ \frac{学習に費やした時間 \rightarrow不足}{学習に必要な時間 \rightarrow 削減されない部分が多い} \approx 学習到達度 \rightarrow 低くなる $$

生成 AI 活用の最大のポイントは「時間の再投資」

  • 生成 AI 活用で浮いた時間は、「学習に必要な時間」 の中でも AI が代替できない「深い学び」や「高度な思考・実践」に再投資しよう!
    • 情報収集後の「批判的読解・比較検討」
    • 要約後の「自分なりの解釈・位置づけ」
    • 下書き作成後の「論理構成の再構築・表現の洗練」
    • 分析結果の「多角的な考察・意味付け」
  • 生成 AI 活用による効率化で生まれた時間を「深化」のために使うことこそ、論文の質を劇的に変える鍵

さいごに

  • AI は優れた「サポーター」「アシスタント」であって、「思考する主体」「判断する責任者」はあなた自身です
  • 必要な時間を惜しまず、本質的な学びや創造に時間を使うことで、自身のキャリアを実現するために必要な知識とスキルを身につけよう!
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