キャロルの学校時間モデル
とあるSNSのタイムラインで、キャロルの学校時間モデルについて、少しネガティブな評価がされているのを見た。理論や手法に対して、さまざまな批判はあるべきだと思う。でももしかすると、鈴木克明先生の下記のメッセージを読むと、もう少し、ポジティブな側面にも目を向けてもらえるかも知れない。
毎日の授業の中で、教えること一つ一つに全力投球するのは、すべての子どもたちにすべてのことを学んで欲しいと思うからではない。一人でも多くの子どもが、それを学ぶのに必要な時間と労力をかけても学んでみたいと思えることに出会ってほしいと願うからである。教師として出会いの場所は数多く用意したい。しかし、貴重な自分自身の人生の時間をかけてそれを学ぶかどうかを選択するのは、子どもたち一人ひとりだ。その意味で、自分の人生設計ができる子どもを育てたい。そう思えるようになったのが、筆者にとって、キャロルの時間モデルを学んだ一番の収穫であった。
上記の出典は、 鈴木克明(1995)『放送利用からの授業デザイナー入門〜若い先生へのメッセージ〜』財団法人日本放送教育協会 。