Matbench Discovery:機械学習ポテンシャルのベンチマーク

機械学習ポテンシャルとは?

近年、材料科学の分野では、膨大な計算リソースを要する第一原理計算(例えば、密度汎関数理論:DFT)の代わりに、機械学習を利用して物質の性質を予測するアプローチが注目されています。こうした背景で登場したのが機械学習ポテンシャル(MLP)です。

MLP は、原子間相互作用のエネルギーや力を予測するために、データ駆動型のモデルを使用する手法です。通常、DFT などを用いて生成されたデータ(エネルギー、力、応力など)を基にトレーニングされ、その結果として高速で、かつ比較的高精度な物質の特性予測が可能になります。

Matbench Discovery とは?

様々な MLP の性能を比較したベンチマーク「 Matbench Discovery 」が公開されています。

Matbench Discevery
Matbench Discevery

このベンチマークでは、結晶構造の熱力学的安定性予測における各種機械学習モデルの性能を評価しています。たとえば、DFT 計算を前段階でフィルタリングするために MLP を使用することで、効率的に安定な材料を探索することができそうです。

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