Intel MKL のインストール
Intel Math Kernel Library (MKL) は、科学計算や工学分野の多くのソフトウェアで活用されているライブラリです。
このノートでは、Intel MKL を Ubuntu 環境にインストールする手順をまとめています。
リポジトリの設定
はじめに、Ubuntu で使っているパッケージ管理システム APT に Intel のリポジトリを追加します。
APT のアップデート
システムを最新の状態にしておきます。
sudo apt update
Intel の公開鍵をダウンロードし、キーリングに追加
Intel のリポジトリを安全に利用するために、公開鍵をシステムにインストールします。
wget -O- https://apt.repos.intel.com/intel-gpg-keys/GPG-PUB-KEY-INTEL-SW-PRODUCTS.PUB | gpg --dearmor | sudo tee /usr/share/keyrings/oneapi-archive-keyring.gpg > /dev/null
APT に Intel リポジトリの署名エントリーを追加
公開鍵を登録した後、APT ソースリストに Intel リポジトリを追加します。これにより、APT クライアントが Intel のパッケージを認識できるようになります。
echo "deb [signed-by=/usr/share/keyrings/oneapi-archive-keyring.gpg] https://apt.repos.intel.com/oneapi all main" | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/oneAPI.list
パッケージリストを再度更新
リポジトリを追加したら、APT を更新して新しいパッケージリストを取得します。
sudo apt update
Intel MKLのインストール
Intel MKLは intel-basekit
の一部として提供されています。このキットをインストールすることで、MKL を含む Intel ツール群がセットアップされます。
sudo apt install intel-basekit
インストール先の確認
インストールが完了すると、MKL は以下のディレクトリに配置されます:
/opt/intel/oneapi/mkl/latest
このディレクトリには、MKL ライブラリとヘッダファイルが含まれています。
環境変数の設定
MKL を他のプログラムから利用できるようにするため、以下のコマンドで環境変数を設定します。
echo 'source /opt/intel/oneapi/setvars.sh' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
以下のコマンドで MKL が正常に認識されているか確認します。
echo $MKLROOT
出力に /opt/intel/oneapi/mkl/latest
が表示されれば、環境変数は問題なく設定されています。
以上で、Intel MKLのインストールが完了です。