理系の学生にオススメの生成 AI は「Gemini」だよ
学生(特に理系)にオススメな生成 AI は、いまのところ、 Gemini です。
Gemini は、Google が開発した生成 AI モデル。強みは、科学・数学・プログラミング分野で高度な推論能力を発揮することができること。
たとえば、生成 AI モデルの性能を評価する指標(ベンチマーク)として、 GPQA があります。これは、大学院レベルの専門的で難易度の高い質問に対して、どれだけ正確に答えることができるかで評価するもの。
Epoch AI が公開している AI Benchmarknig Hub の GPQA Diamond の項目を見ると、現時点では Gemini 2.5 Pro がチャンピオン。
GPQA で用いられる質問として、化学の分野では、たとえば、次のようなものがあります。
Calculate the enthalpy of formation of
(CH3)2C=CH-CH2-CH(CH3)-CH2-CH=C(CH3)2.
Given,
Enthalpy of atomization of carbon = 1000 kJ/mol.
Bond energy of H-H = 100 kJ/mol
Bond energy of C-C = 200 kJ/mol
Bond energy of C=C = 300 kJ/mol
Bond energy of C-H = 400 kJ/mol
SMILES という表記方法で指定された化合物について、問題文のなかで与えられた結合エネルギーの値に基づいて、その生成エンタルピーという物理量を計算しなさいという質問。解けますか?
この質問について、代表的な生成 AI モデルで試してみたところ、回答は次のように。正解したのは ChatGPT o1 と Gemini 2.5 Pro のみでした。
Model | Answer | Check | |
---|---|---|---|
ChatGPT | o1 | 1900 kJ/mol | ⭕ |
GPT-4o | 400 kJ/mol | ❌ | |
Claude | 3.7 Sonnet | 1700 kJ/mol | ❌ |
3.5 Haiku | 300 kJ/mol | ❌ | |
Gemini | 2.5 Pro | 1900 kJ/mol | ⭕ |
2.0 Flash | 2200 kJ/mol | ❌ |
このように、科学的推論能力が高いことを示す根拠があることが、私が学生(特に理系)に Gemini をオススメできるかなと思う理由です。
さて、GPQA などのベンチマークでは、Gemini の2つのモデルのうち、Flash よりも Pro の方が優れた性能を発揮しています。ですので、難しい問題に取り組むときには、Pro モデルを使うべき。
🧒「でもどうせ、課金しないと Pro モデルは使えないんでしょう…」
🧑🏫「Gemini は無課金でも、有料プランとほぼ同等のモデルが利用できるよ!利用回数制限はあるけどね」
課金なしでも最先端のモデルをある程度は使えるのも Gemini の魅力です。
とは言え、Gemini 2.5 Pro モデルをフルに活用するためには、Google AI Pro プラン(月額 2,900 円)に課金する必要があります。ところが…
現在、学生限定で、この Google AI Pro プランに「無料」でアップグレードできるキャンペーンが実施されています!(2025年6月30日まで)
https://note.com/google_gemini/n/na9d17ce8f99a
学生の皆さん、ぜひこの機会に、Gemini を試してみませんか?